2018年度組織学会年次⼤会 ”生成的”な論文発表

いつも大変お世話になっている埼玉大学の宇田川元一先生からお声がけをいただき、組織学会年次大会にて、論文発表セッションの設計とグラフィックレコーディングをさせていただきました。

今年の大会テーマは「組織における実践と意味」。開催場所は首都大学東京です。こちらの学会に参加するのは初めてでしたが、人事の仕事をするうえでよく読む本を執筆されている先生方がこの学会に多く参加されているのを知り、とにかく緊張しました。

名札、いただきました


論文発表セッションは「現場のナラティヴと実践」というテーマで、お話をされるのはお二方。一人目の横浜市⽴⼤学 吉永崇史先生は「ナラティブ・アプローチの実践現場で組織論研究者は何ができるのか」、二人目の埼⽟⼤学 宇⽥川元⼀先生は「語り(ナラティヴ)は組織論と実践にとってどのような意義があるのか」。そこにファシリテーターの⾸都⼤学東京 ⾼尾義明先生が加わる形でセッションを行いました。グラフィックレコーディングは私と大住さん(@saki.gra_reco)の二人。


「一方的に登壇者が発表するのではなく、”ナラティヴ”というテーマらしく、生成的な対話が起きる場としたい」というご要望をいただき、以下のような設計としました。

<流れ>

  1. オープニング
    高尾先生よりセッションテーマ、流れ、グラフィックレコーディングについてご紹介。
  2. 論文発表
    吉永先生と宇田川先生の論文発表(発表部分をグラフィックレコーディング)。
  3. 問いとダイアログ
    高尾先生より以下の問いを会場に渡し、3~4人で話し合い、のちに共有してもらう(共有部分をグラフィックレコーディング)。
    問いは「語り得ないことを語ろうとする組織になるためには、どんな媒介が役立つだろうか?」。


オープニングでの高尾先生による「(今日は会場のみなさんにも)ナラティヴしてもらいますから!」という一言で、一気にこの場の空気が温まりました

吉永先生、高尾先生、宇田川先生

3.問いとダイアログでは、対話の共有よりも吉永先生・宇田川先生への質問が多くでており、一部QA形式でレコーディングすることに切り替えました


私は初めてこの学会に参加しているので今までとの比較はできませんが、この場に参加されている方たちが、エネルギーをもってお話をされ、そこで語れたことを大切に聴いているように感じました。特に「3.問いとダイアログ」では、「私たちはこのような話し合いをしたけれど、どう考えますか?」といった、対話の内容をベースにした質問が多くでていたようにも思いました。


参加者の方が帰り際にたくさんのポジティブなメッセージをくださり、グラフィックレコーディングという普段とは異なる物質が入り込むことで語りえなかった語りを促がす媒介となり、問いとダイアログの時間によって先生方の発表と参加者のみなさんとの実践の架け橋になれたように思いました。このような機会をくださり、本当にありがとうございました!

NarratiViz

えがいたら、世界はもっと、変わってく。